オリンピック開催で銅が急騰する!?その理由とは
普段は気がつきにくいのですが、銅は身の回りにたくさんあります。
もっとも身近な銅といえば十円硬貨でしょう。銅と錫(スズ)の合金である青銅製ですが、錫(スズ)の割合は少なく、純銅に近いもの。最も多い銅の用途は電線。工業という面で考えると鉄に次ぐと言われるほど、重要な金属。
2007年ごろ銅線の窃盗事件が頻発したことがあります。全国の建設工事現場から銅製の電線などが盗まれる被害が続出し、総被害額は20億円にものぼりました。
銅線と聞くとホームセンターで安く買える品をイメージしがちですが、その時期はちょうど北京五輪の直前でした。オリンピックを控えた中国が建設ラッシュとなり、銅の需要が急増し、銅の価格が急騰。
その銅急騰の影響で、日本で工事関係の銅線をリサイクル業者に持ち込むと、かなりの高値で引き取ってもらえたのです。そのことが銅線の窃盗事件の多発につながりました。
今、個人で銅に投資したいと思うのでしたら証券会社で扱っている、「銅ETF」を利用するのが便利でしょう。ただ、東証に上場されてはいますが、出来高は少なく値動きも小さいものです。
先物取引もありますが、こちらは保管場所や自主販売ルートが必要だったり、初心者が取り組むにはかなりの勉強が必要でしょう。