世界最大の金貨と豪華な黄金の茶室
戦国時代の日本では、各地で鉱山の発見が相次ぎます。なかでも他の国にも負けないような大きな産金地として知られていたのが、山梨県の黒川金山です。ここを領有していた武田氏が発行した「甲州金」は、日本で最初の額面表示金貨として知られています。ようやくここで金の額面が表示されたのです。黒川金山と言えば今でもまだよく聞く名前だと思います。
やがて戦国大名を制圧し、全国の鉱山を直接支配したと言われる豊臣秀吉は、1952年に「天正長大判」と呼ばれる世界最大の金貨を発行します。その大きさはどれくらいだったのでしょうか。なんと、長さ約17.5センチメートル、横幅約10.2センチメートルだったのです。
ある程度の大きさの本よりも、ほんの一回りほど小さいぐらいの大きさと言ったところでしょうか。通貨としては、想像も絶する大きさにも感じられます。
この秀吉といえば、大阪城内に作らせた黄金の茶室も有名です。全国の金を手中に収めた権力者だからこそ出来た贅沢。今の時代では考えられない贅沢だといえるでしょう。
鉱山を抑えたものが天下を制するという事でしょうか。それとも反対に天下を制したものが鉱山を抑えるという事でしょうか。今は定かではありませんが、金と言うものははるか昔から価値の高いものだったということだけは言えるでしょう。