地球よりも早く誕生した金という物質

そもそも金という物質はなぜ地球に存在するのでしょうか。金などの貴金属がどのように出来上がったのかは、天体物理学者の間でも意見が分かれる所だと言われています。

一般的には、金は超新星が爆発した時に発生したと考えられています。爆発とともに発生した金などの貴金属は他の元素と一緒になってチリになり、宇宙空間に漂っていったと考えます。そのチリが集まり、徐々に大きくなりながら成長して「原子の地球」となります。やがて地球が冷えて固まる時に、重い貴金属は地球の核へと沈んでいったと考えられています。

その後、マントルの対流によって地殻変動が起こり、火山活動などによって核に近い部分がマグマとなって地表近くに押し出されます。金をはじめとする貴金属類は、そのマグマの中に含まれているのです。

マグマは長い年月を経て風雨にさらされ、浸食されることによって、固まったり砕けたりしていきます。その過程で金が一か所に固まり、地表に残ったのが砂金。また、マグマが冷えて地表に残った部分が鉱脈となるのです。

このように、私たちが普段手にしている金製品の背景には、宇宙レベルの壮大な歴史があるという事。なかなか想像できないかもしれませんが、こう考えると地球が生み出した神秘のようにも感じるところです。

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