金は優れた金属、多くの長所と性能があります
試金石や錬金術という言葉があるくらいで、長い歴史の中で、人間は金をさまざまな目的で加工し、利用してきました。さまざまな金属がある中でも、金は展延性に優れています。1万分の1ミリの金箔を作ることが可能ですし、1グラムの金では、約3,000メートルの糸を作ることが出来ます。
それに金は熱伝導、電気伝導ともに優れた性質を持っています。熱や湿気に強く、酸素などへの耐食性も強い。他の金属とも溶けやすく、混ぜて合金を作るのが容易。
とても便利な金属なので、さまざまな工業分野で活用されています。よく知られているのが半導体でしょう。パソコンや携帯電話などのに内蔵されている部品です。工業用の金は、「金88とゲルマニウム12の合金」「金97とシリコン3の合金」「金85とガリウム15の合金」など、そのほとんどが合金に加工して用いられています。
これら「金合金」は、クリアで高速な電気信号を伝えるという特長があり、電子機器にとっては必須の素材なのです。
金は多くの分野で利用され、宇宙でも活躍しています。人工衛星の保護剤として全体に貼られていますし、宇宙飛行士が船外活動に使うヘルメットのバイザーにも薄い膜として貼られているなど、地球の外でも活躍しています。