純金積立は具体的にどういう仕組みになっているのか
高過ぎて金を買えない。そういう方は案外多いのではないでしょうか。純金積立は金を少しづつ買い付けていく方法。地金商、製錬会社から銀行まで様々な会社が扱っています。会社毎に積立金は異なり、3,000円以上で1,000円刻みが一般的で、それに年会費や手数料が上乗せされます。手数料の分だけ割高になりますが、少しづつ金を買っていきたい人には合っていると思います。
お金がある時に買付額を増やしたり、積立とは別口で買い付けるスポット購入ができる販売会社も現在はあります。こういう手段を効果的に利用すれば早く金が貯まっていくでしょう。
純金積立は、小額で始められる以外にもメリットがあります。誰でも安い時に金をたくさん購入したいと思うのが普通だと思います。でも相場の動きを予測するのは困難。しかし純金積立は決められた購入金額内で買うため、安い時に大量に買い、高い時には少量しか買わないことになるのです。
仮に1カ月の投資額が1万円だったとします。その月の会社の営業日が20日あるなら、1万円を20日で割って1日当たり500円となります。この500円づつ毎日金を購入していくのです。当然金の価格が高い日は少なく、価格が安い日は多く購入することになります。こうやって同じ金額分を毎日購入した方が、毎回同じ量づつ買うより平均買付価格の単価が安くなるのです。これをドル・コスト平均法と呼びます。時間を分散して買う手段です。買うタイミングは会社が勝手に決めて自動的に購入されますから、便利と言えます。
日本で金を購入する場合、金の価格変動だけでなくドル円の為替の状況も加味して考える必要があります。自動で購入してくれるとはいえ、せっかく金投資を始めたのですから、そういうものの動向にも目を向けると良いと思います。
また、純金積立は会社毎に手数料が異なりますから、事前にチェックする必要があります。
貯まった金を引きだしたり、売却したりする方法も会社毎に違います。目標とした金の量に達したら金の延べ棒にして引きだす方法や、現金化してしまう方法以外にも、金貨や装飾品と等価交換してくれる方法もあります。
金の価格を1グラム4,000円近辺を基準に考えると、仮に毎月1万円づつ投資するとして4年程で100グラム(40万円相当)の金の延べ棒にして引きだすことができる計算になります。コツコツと目標に向かって投資していくのは、金初心者の方にはもってこいの方法だと思います。
ただ注意も必要です。純金積立には金の預かり方法として2つがあり、どちらの方法を選択するかでリスクが変化してきます。
一つの目の方法は「特定保管」という方法で、仮に取扱い会社が無くなったとしても購入した金は別途保管してあり、ちゃんと保全されます。
二つ目の方法は「消費寄託保管」で、現在はこちらの方が主流となっています。消費寄託保管は、購入した金について引き出すまで特定せずに保管するので、仮に業者が潰れてしまうと、場合によっては金が戻ってこない事態も想定されます。このリスクの違いは大きいため、業者を選ぶ際はご注意ください。