分散投資における金の黄金比
分散投資において金はどのような意味を持つのでしょうか。
「有事の金」と言われるように、たとえ貨幣の価値がゼロになったとしても金の価値は絶対にゼロになることはなく、その上どの国でもすばやく換金できるのが金のメリットです。持ち運びやすいとまでは言わないまでも、いざという時には持って移動することもできます。
投資の対象でありながら価値の大きな目減りが発生しにくい金。しかし、いくら金が安全だと言っても全財産を金に投下するというのは好ましくありません。金は保有しているだけでは利子を生むことがなく、資産を積極的に増やすということとは縁遠いというのがその理由。また、金と言っても価格変動リスクや為替リスクは持ち合わせていますから、手放しで安心できるものでもありません。
金が金融資産に占める適切な割合としては、全体の3割以下と考えて良いでしょう。その他は、日本人の多くが利用しているであろう預貯金、それに株や各種債券、不動産などの金融商品に投資する分散投資が理想です。
様々な商品に分散させておけば、その1つに何らかのリスクが生じても最悪の事態は避けることができます。また、金だけでは得られない高い収益性をもたらす金融商品によって、資産運用に楽しみが生まれてくることでしょう。