金の品位刻印と大規模な金市場ロンドン

金鉱石は、鉱山会社のプラントで精製され、金塊に仕上げられます。大規模な鉱山会社の場合、専門の貴金属プラントで様々な化学反応や電気分解反応を応用して金を精錬します。

その後、精錬会社が金塊を鋳直して純度を上げ、形状を地金の形に整え、その会社のマークと品位刻印を打ちます。地金には保証書はありません。しかしそれが本物である事は地金自体に記された刻印が証明しています。ここまで来て、ようやく市場に流通出来る金の地金になるのです。

特に、ロンドン金市場で公認された精錬会社の刻印があるものは「グッド・デリバリー・バー」または「ロンドン金市場受渡適合品」と呼ばれ、世界の市場で問題なく流通します。

ロンドンの金市場とはどのようなものでしょうか。1666年に世界最古と言われる金塊マーケットがオープンしています。その後1960年代後半まで、世界の産金量の約80%がこのマーケットを通して取引されました。

このマーケットこそがロンドンの金市場です。1919年に金市場としてロンドン市場は、公的に組織化されます。その後、銀の取引を行っていたロンドン・シルバー・マーケットも合体してロンドン地金協会となり、今に至っているのです。

現在でも世界で最も重要で権威ある金市場として、世界の金取引の中心的な存在を成していると言えるでしょう。

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