新たな投資手法「金ETF」そのメリット・デメリットとは
金価格上昇に「金ETF」が影響するようになりました。とくに欧米では株式や債券に投資していた資金で、「金ETF」を購入する個人投資家や機関投資家が増えています。
「金ETF」は1990年代にアメリカで開発された「金価格連動型の上場投資信託」のこと。金価格に連動して値段の変わる投資信託を、株式のように取引所で売買できるようにしました。
金ETFは株式と同じように日々変動する値動きを見ながら、やはり株式のように買ったり売ったりする商品。そのため、証券口座の開設が必要になります。購入手数料は10万円以下の注文だと、大手証券会社で2,000~3,000円、インターネット証券では100円以下というところもあります。
金地金を直接購人するのにくらべて、手軽に金に投資できるのが特徴。
また「有事の金」という言葉があるように、金ETFは株式が下落する経済危機や金融危機で値上がりしやすく、値動きが株とは反対になりやすいもの。そのため株が安くなったときは、金ETFが株に流れていた資金を吸収することが多くなります。
ただし、金ETFのなかには現物の金を担保として発行していないものがあります。そのかわりリンク債を発行していることが多いのですが、リンク債は発行元が価格を保証するという契約をしているにすぎません。万が一、発行元が経営破綻すれば投資資金が返ってこない可能性もあるため、注意が必要です。