金やプラチナには信用リスクがないのは本当か?
金やプラチナの宣伝に「金やプラチナには信用リスクがない」と書いてあることがあります。信用リスクとは、発行体(株式では企業、債券では国や政府など)が破綻すると、その株式や債券が無価値、無意味になってしまうリスクのことです。それで、それ自体に価値のある金やプラチナは実物資産といわれており、価値がゼロになることはないとされています。
確かにそういう意味での信用リスクはないのですが、金やプラチナを扱う取り扱い会社には「信用リスク」があるのです。
たとえば、純金積み立てで金を積み立てているとします。その積立を消費寄託でしている場合、取り扱い会社が破綻すると預けていた金も会社の資産の一部ですから、一般債務と同じ扱いになり返ってこないことがあるのです。
また、購入した金地金を売却するときには、購入したのと同じ会社で売却するのが最も簡単です。リスクや手数料もありません。
自社販売の地金しか買取を取り扱っていない会社もあります。他社販売の金地金について買取の取り扱いをしている会社でも、買取金額が低めに設定されていることがあります。
もちろん、ETFや金鉱株など、有価証券による取引の場合は、取り扱い会社の信用リスクはより大きく関わってきます。