現在の日本の金鉱山の状態と産金

長い間、日本の発展を支えてきた金鉱山ですが、江戸時代以降は徐々に採掘が困難になっていきます。当たり前のことですが、金が無限に出てくるわけではありません。様々な人が探しに探して見つけた鉱脈も、限りある資源と同じなのです。

1601年に金脈が発見されて以来、江戸幕府の重要財源になった佐渡金山は、人件費などのコストに見合うだけの金を採る事が出来なくなり、1989年に採掘を中止する事になります。採掘を中止した現在は、観光地になっています。そこでは、昔の人の苦労などを垣間見る事が出来ると思います。

また、大正から昭和初期にかけて多くの金を産出した、北海道の鴻之舞鉱山も、採算ベースに乗る金を掘り尽くし、1973年に閉山する事になりました。

金の採掘は限界があるため、なくなってしまっては山の価値もなくなってしまいます。新たな所を見つかるのも現在では難しいでしょう。これまでも長い時間をかけて専門家が試掘して探しているのですから、新たに見つかるのを期待する事は出来ないと断言されてもおかしくありません。

現在では1985年から採掘が開始されている菱刈鉱山が、国内の産金量のほぼすべてを占めています。ここの鉱山がなくなったら次はあるのでしょうか。もし日本国内に新たな金がもうなかったとしたら、金の価値は上がるのでしょうか。

しかし、その可能性は低いと考えられます。日本以外にも地球上に金を採掘できそうな場所はたくさんあると考えられており、最近では海水に溶けた金を抽出する技術が現実味を帯びてくるなど、現代でもゴールドラッシュは続いていると言えそうです。

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