カリフォルニア・ゴールドラッシュの終焉
カリフォルニアのゴールドラッシュは、サクラメントに近いアメリカ川からはじまりました。アメリカ川の砂金がとり尽くされた後は、金採掘の現場はロッキー山脈や、シェラ・ネバダの山々へと移りました。ちょうどそのころ川へ流出する砂金の源泉、つまり金山が発見されたからです。
アメリカ川の砂金を取っていた頃に一般的だった方法は「選鉱パン」と呼ばれるザルを一人ひとりが手にもち、川の底をさらうという原始的な方式でした。金山が発見されてからは専用の設備が整えられ、本格的な金山開発がはじまりました。
専用の設備での採掘が本格化したため、金の産出量は増えました。しかし、市場で金がダブつくほどになってしまい、市場価値が低下し採算が合わなくなります。資本家たちは金山開発から手を引き、金山は次々と閉鎖に追い込まれたのです。
カリフォルニアにはいまも豊富な金が眠っているといわれるますが、ほとんどの金山は閉鎖されたまま。
カリフォルニアのゴールドラッシュは終わりましたが、今も「ゴールドラッシュ」と呼べる現象が世界各地にあります。たとえばブラジルでは、アマゾン川の砂金を求めてジャングルに入る人々がいて「ガリンペイロ」つまり「夢を追う人」と呼ばれているそうです。