世界のプラチナの75パーセントを産出する国がある
プラチナも金と同様、日常よく見かける材料に思えますが、プラチナの有史来の産出量は約5,000トンだそうです。金(約16万5,000トン)の3パーセント以下。
「プラチナチケット」という言葉があるように、プラチナが「金以上に貴重なもの」とされるのは、そのため。プラチナはレアメタルのなかでも、とくに希少な金属。地殻1トンあたり0.001グラム、原鉱石1トンあたりでも約3グラムしか産出されません。
年間供給量で考えても金の約2,500トンに対して、プラチナはわずか約230トン。さらに、そのうちの17パーセントはリサイクルされたものなので、鉱山生産量は年間188トンほどです。
おもな産出国は南アフリカとロシア。
南アフリカの総産出量は2010年で138トン、これは世界の4分の3。一方のロシアは産出量が24トン、これは世界の13パーセント。この2ヵ国で世界全体の約90パーセントを占めているので、2ヵ国の供給動向はプラチナの価格変動にとって大きな存在です。
第3位は年間8.8トンのジンバブエ(5パーセント)。以下、カナダ5.5トン(3パーセント)、アメリカ3.5トン(2パーセント)と続いています。
中国がトップ5に入っていませんが、最も国土が広い国なので開発が進むなどして、将来、金のように世界の順位を変えてしまう可能性もあります。