プラチナの歴史に平穏はなかった?
金と比較した場合、プラチナの知名度は残念ながら高くはありません。歴史上、金貨は何度も鋳造されてきましたが、プラチナ貨が登場したのはつい最近なのです。
小説やテレビドラマに登場する怪盗には純金製の金の延べ棒がお似合いですが、怪盗がプラチナの延べ棒を盗む姿なんて想像できませんよね。
ですが、プラチナだって金と同様、我々が想像する以上に長い長い歴史がある由緒正しい貴金属なのです。実際、金を使っていたことでたいへん有名なインカ帝国や古代エジプトでも、金と同じようにプラチナを装飾品の材料にしていたのです。
そのような長い歴史を持つプラチナですが、人間がプラチナの重要性を本当に理解したのは18世紀以降なのです。つまりまだ300年程度。そしてその後プラチナは装飾品としての需要だけでなく、工業製品の原料としての需要が急上昇しだしたのです。みなさんご存知のように、プラチナは私達の生活を支える必要不可欠なものになりました。
現代用語においてプラチナというワードは貴重なモノ、入手困難なモノの代名詞になっています。「プラチナチケット」という言葉が、お金を積んだだけでは手に入れることができないチケットを指すということを、知らない方はいないと思います。