金価格を上げたり下げたりするものは?

金市場の価格を動かしているのは、莫大な資金を持った投資家。世界中に大勢いる投資家たちが金の投資に関心を持ったり、関心を失ったりすることで、市場にさまざまな影響が生じます。

たとえば世界的に金融緩和傾向となり市場に資金が大量に供給されたとき、金価格は上昇します。

金利が上がった時は金利がつかない金より、金利を追求したほうがいいということになります。それで投資家が他の投資先に注目し、金に投資しなくなってしまうのです。それによって金の価格は下がることになります。

金利が下がると、投資家は金に金利がつかないことよりも、金が安全資産であることに注目し、金の投資に資金を投入します。それによって金価格が上昇します。

その他に、世界各国の中央銀行が金を大量購入することがあり、これも市場に大きく影響します。2009年にインド準備銀行がIMF(国際通貨基金)から200トンの金を購入し、大きな話題になりました。その影響から、金価格はその後しばらく急騰が続いていました。

その時々の生産量の変動も価格変動に影響します。日々、生産量が上下する原因にはさまざまなものがありますが、金の生産量は全般に減少傾向にありますから、長期的に見ると今後の金の価格は上昇していくでしょう。

ただ、将来もし「都市鉱山」からのリサイクルが活発になって、金の流通量を増加させるほどになったら、金価格を押し下げるかもしれません。

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