金はなぜインフレにもデフレにも強いのでしょう?
金はなぜインフレにもデフレにも影響されないのでしょうか。それは、需要と供給のバランスが影響しているため。もちろん、金やプラチナだけではなく他の物でも同じ事が言えると思います。
では経済がインフレやデフレに傾いた場合、金の価格はどう変わるのでしょうか。その前にインフレとデフレについて少し触れておく事にします。
インフレとは物の値段が上がり続ける事をいいます。例えば、1つ100円のおにぎりが1,000円になったとします。これは1,000円で10個買えたおにぎりが1つしか買えなくなってしまったという事です。つまり価格が10倍になったおにぎりは通貨の価格が10分の1になったのと同じこと。
そうなると、私たちの貯金やへそくりと言ったものの価値はどうなるでしょうか。そう、私たちのへそくりも10分の1に目減りしてしまったという事になります。こうなると私たちの生活は苦しくなるばかりで、景気の悪化にも繋がるでしょう。
反対にデフレとは、物の価値が下がり続ける事をいいます。景気の悪化で物が売れなくなった企業はどうなるでしょうか。その分物の値段を下げます。すると企業の収益はひどく悪化し、社員の給料は削減され家計がどんどん苦しくなります。その結果ますます物が売れなくなるでしょう。この最悪の連鎖がデフレスパイラルと呼ばれる現象です。
デフレスパイラルの象徴として、ハンバーガーや牛丼の値下げ戦争が引き合いに出される事が多いのはみなさんもご存じのとおりだと思います。
そのような状況下でも金の価値自体が変わらないことから、金は有事において強いとされ、特に政情が不安定な国ではその価値が認められているのです。