温泉に入ったら銀が黒くなる原因は?
イギリスなどの欧米には、赤ちゃんの洗礼式(命名式)にスプーンを贈る習慣があります。英語にも「銀のスプーンを口にくわえて生まれてきた」という言葉があります。「裕福な家柄の生まれ」という意味です。
日本にも欧米の習慣にならって赤ちゃんに「銀のスプーン」を贈る人がいますが、これを家庭によくある輪ゴムと接触させて保管するのは禁物。
スプーン以外の銀製品でも、うっかり一緒に引き出しにしまったり、輪ゴムと接触させてはいけません。ましてや輪ゴムを直接、銀製品に巻きつけるのはNG。輪ゴムと接触したところが黒く変色するからです。
輪ゴムには硫黄分が含まれています。その硫黄分と銀が反応すると硫化銀となり、銀製品の表面が黒ずんでしまうのです。
一般家庭以外では、温泉に入ったらアクセサリーが変色してしまったという人がいます。温泉の種類にはいろいろありますが、多くの温泉では硫黄分が含まれているもの。硫黄を含んだ温泉に銀のアクセサリーを身につけて長時間入っていると、輪ゴムの硫黄分と接触したときと同じで、やはり黒ずむことがあるのです。
とくに、温度が高いと反応が起きやすくなるので、温泉に入って5分ほどで黒ずみます。30分以上もつかっていれば、銀とは思えないほど真っ黒に変色してしまいます。
温泉の他の成分でも銀が反応することがあります。温泉に入るときは、アクセサリー類は全部外しておくほうが無難でしょう。